イベント終了
  Roadmap to 2050 カーボン・ニュートラル推進連続セミナー
第9回「新しい炭素循環像を基盤にしたカーボンニュートラルの再考とケムバイオエコノミー」
CONTENTS
開催日時2022年9月22日(木)14:00~16:30
会場名オンライン開催
会場の住所オンライン開催
参加費無料
定員200名(一般の方、京都大学関係者など)
主催京都大学カーボン・ニュートラル推進フォーラム
共催京都大学オープンイノベーション機構
申し込み方法下記「申し込みURL」よりお申込みください。
※申込期限:9月21日(水)正午
 (ただし、申込多数の場合、期限前でもお断りする場合がありますので予めご了承ください。)
 (お申込み頂いた皆様へ開催後、アーカイブ配信のご案内をさせて頂きます。アーカイブ配信でのご視聴を希望される場合も、上記申し込み期限内にお申込みください。)

※参加者はパソコンなどの端末、ネット環境が必要です。
※お申込者以外の方は視聴できませんので、予めご了承ください。
※当日のイベントURLについては、ご登録のアドレスに電子メールにてお送りします。
※GmailやYahoo!メールなどのフリーメールアドレスをご利用の方、フィルタリング機能を有効にしている方は、削除フォルダ、迷惑メールフォルダもご確認ください。
※携帯メールを使用され、 メール防止フィルターをご利用の場合は、@kyodai-original.co.jpのフィルター解除をお願いします。
問い合わせ先京都大学カーボン・ニュートラル推進フォーラム事務局
(京大オリジナル株式会社:本フォーラムの一部業務は、京大オリジナル株式会社が京都大学(オープンイノベーション機構)より委託を受け、実施しています。)
 TEL:075-753-7778
 E-mail:kensyu@kyodai-original.co.jp
問い合わせ電話番号075-753-7778
申し込みURLこちらをクリック
チラシPDFこちらをクリック
イベント内容京都大学では、人、社会、環境にとって喫緊の課題であるカーボン・ニュートラルについて、研究者同士が情報共有するためのプラットフォーム「京都大学カーボン・ニュートラル推進フォーラム」を設立しました(2021 年5月)。多くの方々とこの問題を共有し対策を行うことを目的に、カーボン・ニュートラル各技術産業分野をテーマにした連続セミナーを実施しています。
カーボン・ニュートラル社会の実現に向けて京都大学の多様な研究者の視点からアプローチする各回の内容は、産業や企業規模を問わず、開発技術にご興味をお持ちで、今後の実用化に向けて京都大学との連携に関心がある方におすすめです。
※ご希望者に、別日程で登壇教員との産学連携に関する個別面談が可能です。
 (都合によりご希望に添えない場合もございます。ご了承ください)


過去のRoadmap to 2050連続セミナーはこちら↓
第1回 「太陽光発電・蓄電システム」
第2回 「バイオマス研究の新展開①」
第3回 「バイオマス研究の新展開②」
第4回 「新規二次電池の開発」
第5回 「光を活用したエネルギー技術の開発 ー人工光合成、有機太陽電池」
第6回 「太陽光発電 – 薄膜化技術を中心に」
第7回 「触媒を用いたグリーンイノベーションへの挑戦」
第8回 「未来の電気ネットワーク – 宇宙の活用」
TIME TABLE
3分ご案内(事務局)
2分ご挨拶
  京都大学オープンイノベーション機構
ご講演(60分)+質疑応答講演「メタンサイクルが共役する新しい炭素循環像」
  阪井 康能(京都大学大学院農学研究科 教授)

「カーボンニュートラル」は、地球環境におけるバイオマス−CO2間の炭素循環の中で、植物が光エネルギーによりCO2を固定し、生物資源化していることがその概念の基盤にある。この古典的なCO2循環とは独立して、自然界にはメタンやメタノールなどのC1化合物を炭素源・エネルギー源として利用するC1微生物(methylotroph)が普遍的に存在し、二大温室効果ガスであるメタン−CO2間の炭素循環(メタンサイクル)を駆動していることが知られていた。近年、植物表層におけるメタン・メタノールの存在と放出、これらC1化合物を利用するC1微生物の葉面での優占化と広い分布、植物生長促進によるCO2 固定の増強効果など、C1微生物と植物間の相利共生関係が明らかとなるにつれ、古典的炭素循環とメタンサイクルが互いに独立するのではなく、密接に関わり共役する炭素循環像が明らかとなりつつある。その重要性に鑑み、「カーボンニュートラル」あるいは「循環的炭素資源の利用」について新たな炭素循環像に依拠した循環型物質生産について再考する必要がある。化学産業においても、メタンやメタノールは、クリーンエネルギーを利用したCO2や未利用バイオマスからの循環的生産が可能で、水素のリザーバーとしての役割も期待されており、エネルギー資源、炭素資源として大きな注目を集めつつある。“C1ケムバイオエコノミー”として上記概念を統合し、関連する最新の研究成果や開発された技術についての動向、今後の社会実装を見据えた将来展開について紹介し、新しいバイオエコノミーの展開に向けて議論したい。
ご講演(60分)+質疑応答講演「ケムバイオエコノミーから見た循環型材料の開発」
  齋藤 敬(京都大学大学院総合生存学館 教授)

脱炭素社会が謳われ、2050年にはCO2排出量ゼロが目標とされており、またSDGsの目標12にあるように、つくる責任 つかう責任が求められていることから、使用後に分解・再利用できるサステイナブルな循環型材料の開発が現在強く望まれている。この際、循環型経済・社会の観点から、材料の単なる分解・回収を目的とするのではなく、使用された元素が無駄にならず、再利用され循環することが理想となる。本シンポジウムでは、化学や生物からの循環型モデルを考える、ケムバイオエコノミーの視点からの材料開発を紹介する。特に当研究室の研究成果である、リサイクル容易なプラスチック、寿命が長いフィルムの紹介や、バイオマスからの材料開発、さらには反応駆動学を用いたCO2の回収・変換を中心に紹介する。
3分ご案内(事務局)
登壇者
阪井 康能(京都大学大学院農学研究科 教授)
1988年 京都大学大学院農学研究科農芸化学専攻博士後期課程修了(農学博士)。1988年 日本学術振興会特別研究員。京都大学 農学部助手、1994年 京都大学助教授を経て2005年より現職。2015年~2021年 JST戦略的創造研究推進事業 CREST「多様な天然炭素資源を活用する革新的触媒の創製」「合成生物学によるメタン酸化触媒の創製」 研究代表者。受賞歴:農芸化学会賞、農芸化学奨励賞、など。
齋藤 敬(京都大学大学院総合生存学館 教授)
2004年早稲田大学理工学研究科から博士(工学)を授与。その後米国に渡り、2005から2007年までマサチューセッツ大学のグリーンケミストリー研究所でグリーンケミストリーの創始者(Prof. John Warner)の下、研究に従事。2007年、Principal Investigator(PI)、研究室の主宰者として豪州モナッシュ大学に赴任する。2015年10月から2019年3月までJST さきがけ研究員(兼任)に従事。2020 年10月より現職。英国王立化学会フェロー